<フェイズ3「再び研究所へ」>

GM:さて、再び研究所に戻ってきて、合流しましたが、これからどうします?
刹那:山波を締め上げれば、何か分かりそうなんだが。
レイヴン:どこにいるか・・・ですよねぇ。この研究所の中か、家だと思うんですが。
伊織:まぁ、まずはここからだろ。防犯カメラで探すっていうのも手だが。
レイヴン:カメラですかい?・・・切っちまいましたが(笑)過去のデータは残ってるとは思いますがね。
伊織:画像データを調べるか。
レイヴン:また、(マトリックス内に)入るんですかい?止めましょうぜ。面倒くさい(笑)
GM:別に、マトリックスに入らなくても、ふさわしい端末からアクセスすれば、普通に見れるけど?
レイヴン:ふさわしいところと言うと、警備員室ですかい?
GM:では、警備員室です。ここは、扉が閉まってましたので、ネズミは全然入ってきていないようです。入り口の扉は鍵がかかってましたが、山本さんのデータスティックで開きました。
レイヴン:過去のデータとか、検索できる?
GM:出来るよ。端末を立ち上げて、アクセスするとパスワードとか求められるけど、同じく山本さんのデータスティック差し込むとOKでました。いつのデータを検索します?
レイヴン:今日の。あたしらが入る前のデータを。
GM:どこのカメラを指定しますか?
レイヴン:う〜ん、どこが怪しいと思う?怪しいのが見つかるまで、順々には見ていくけど。
刹那:地下の・・・健吾の部屋。
レイヴン:健吾のお部屋?実験室、研究室?どっちかな?・・・じゃあ、実験室。
GM:今日の地下の実験室ですね。画像がモニタに映し出されます。映りはあんまり良くはないですが、ライトが点いたままになってるらしくて、明るいです。角度的に、部屋の一部しか見えませんが、闘技場のジオラマっぽいものが作ってあるようです。床には、あちこちにしみがついてます。
レイヴン:なにやってるんだろうなぁ・・・その闘技場は、ネズミにあわせた大きさですかい?
GM:ちょろちょろしてるネズミと比べたら、多分そうみたいですね。
伊織:遊んでたのか?ここで。
レイヴン:暗いよ、健吾くん(笑)
伊織:人の姿は?
GM:人の姿はないです。ネズミだけですね。
レイヴン:となりの研究室の方は?
GM:では、カメラを切り替えます。こちらはライトが点いてません。画面は薄暗いです。ただ、隣の実験室からもれてきていると思われる明かりがあるので、何とか見えますね。かなりたくさんのネズミが動き回ってます。タグ付きもいるような気が・・・。
レイヴン:うわ・・・
GM:それから、知力判定目標値5で成功した人は、部屋の真ん中に白いなにかがいっぱい散らかってるのに気づく。
レイヴン:なんだろ、あの白いの。
GM:カメラの映りが悪いのと、明かりが少ないのとで、あんまり詳しくは見えません。
レイヴン:なんだろ・・・発砲スチロール?(笑)気にはなるね。昨日の同じ部屋のデータを呼び出してみる。
GM:同じです。
レイヴン:おととい!
GM:変化なし。
シャオ:(ぼそりと)行ってみたらいいじゃん。
レイヴン:・・・・・・だって、もとがなにだったのか気になるんですよぅ!・・・いいです。行きましょう!(泣)
シャオ:行ってみて、手にとって見たら分かるかもしれないじゃない。
レイヴン:白骨だったらどうするんです?
シャオ:別にいいじゃん。白骨でも別に怖くないし。
レイヴン:・・・行ってみますか。もし白骨だったら、それが誰なのか、またカメラの画像で調べればいいし。



GM:では、地下の実験室に行くんですね?
伊織:シャワー室とかは?
刹那:なぜにシャワー室?
伊織:手首切って自殺とか。
レイヴン:さすがにシャワー室にカメラはないですよね。あったら怒りますよ、あたしゃ。
GM:シャワー室にカメラあったらいやだね〜(笑)で?実験室に向かうんでいいのね?
伊織:シャワー室・・・
刹那:じゃあ、伊織ひとりでシャワー室な。俺達は実験室に行くから。
GM:では、地下にやってきました。実験室の扉は閉まっています。
レイヴン:ここって、個人の研究室でしたよね。山本さんのスティックじゃあ開かないかな?
GM:はい。試してみても、「認証できません」ということで、開きません。
シャオ:中で研究室とつながってるんじゃなかった?そっちから入れるんじゃない?
GM:うん、隣に研究室の扉が見えるけど、そちらは開いてるみたいです。
刹那:伊織、お前が先に入れ。
伊織:え?俺?ベレッタに気絶弾込めて抜いてたんだけど・・・(笑)
刹那:剣抜けよ!
レイヴン:あたしも銃をかまえときましょう。
GM:扉を開けました。部屋の左の壁がガラス張りになってるんですが、それが割れてしまっていまして、その向こうの実験室の明かりが漏れてきています。それから、ネズミがたくさん走りまわっているんですが、その中にタグ付きが2匹います!

戦闘開始!スピードの優れたタイプと装甲に重点を置いたタイプの2匹が相手でした。薄暗い部屋ということで、「部分光」のハンデを負っての戦闘です。
最初に刹那がスピードタイプを狙って二連射。重傷を与える。
次に、傷を受けながらスピードタイプが駆け寄ってシャオに飛び掛かるが、蹴り返されて瀕死状態に追い込まれる。
2度目の刹那の行動。今度は装甲タイプを狙って射撃。こいつも重傷。
同時に伊織が瀕死のスピードタイプをみじん切りに(笑)
レイブンが、狙いをつけて装甲タイプを射撃。瀕死に。

レイヴン:あと一マス・・シャオ嬢ちゃん頼んだ!
シャオ:えぇ〜〜〜。でも距離があるのよね〜。走ると修正がきついし・・・。
刹那:さっきみたいに待ち受けて、返り討ち!
シャオ:返り討ちっていっても、その前にセツ兄ちゃんの番じゃん。やっつけちゃうくせにぃ。
刹那:え?ネズミの順番は?
GM:次がネズミの攻撃だよ。
刹那:ほら。ネズミが来るよ?
シャオ:誰に来るかわからんじゃん!・・・電気つけよっと。
GM:電気?入ってすぐのところにスイッチがあったんで、プチっとつけたけど・・・つきませんね。壊れてるようです。
シャオ:・・・なんだよ、もうっ!ひとつ行動をそんしたぁっ!
GM:では、ネズミの行動ですが・・・あれ?君らとの距離が14メートルあって・・こいつの敏捷力が4だから、移動できる距離が×3の12メートル・・・とどかんじゃないか!(笑)
レイヴン:みすみす殺されに近寄ってきた(笑)
刹那:狙いつけて撃つ。

あわれ、2匹のネズミは誰に傷を負わせることも出来ないまま死亡しました。残るはあと6匹。

レイヴン:さて、研究室の床に散らばっていた白いものを確認しましょうか。
シャオ:見る見るぅ〜!
GM:薄ぐらいなかを近寄って確認しますと、そこらいったいに散らばっているその白い物体は・・・「人骨」です。
レイヴン:やっぱりなぁ〜。だから、あたしはカメラの映像を過去にたどっていって、正体を確かめてみたいんでさぁ。
刹那:でも、白骨になるくらいなら、随分経ってるんじゃないのか?
レイヴン:いや、わかんないよ。
伊織:ネズミにかじられたのかもしれない。
GM:部屋の中には、骨の他にぼろぼろになった衣服なども散乱してます。
シャオ:食われたんちゃうん?山なんとかさん。
GM:他に、この部屋にはまだ結構荷物が残っていて、記録チップなども床に転がってます。
レイヴン:記録チップ?・・一応、山本さんに連絡入れてみようか。ぷるるる。
山本(GM):はい、山本です。
レイヴン:え〜と、山波健吾さんの研究室で人骨発見。
山本(GM):・・・・はい?
レイヴン:ばらばらで・・・食われた模様。ちなみにここは引越しが済んでないようですが。
山本(GM):荷物があるんですか?それは・・所長が置いていたもの・・・?
シャオ:所長が食われたんちゃうの?
山本(GM):所長がですかっ!?
レイヴン:まだなんとも言えませんがね。所長のデータスティックとか残ってませんかね?
GM:探してみる?
レイヴン:明かりが少ないのが嫌ですねぇ。懐中電灯でもあるといいんですが。非常階段のところとかにないですかい?
GM:あってもおかしくないねぇ。いいよ。あったことにしよう。

部屋を捜索して、山波健吾のデータスティックを発見。

レイヴン:山波さんのデータスティックがここにあるっていうことは、この白骨が山波さんのものであるっていうことも考えられることですよね。
シャオ:名札とかはつけてなかったのかな?
GM:散乱してる服の種類からして、私服だったみたいだから、名札はつけてなかったんじゃないかな?そういったものは見つからないよ。
レイヴン:現場は保存しときますんで、山本さん、処理お願いしますわ。運びたくないし(笑)
山本(GM):そうですね。研究所内の安全が確保され次第、われわれで調査に入りましょう。
刹那:あと6匹、始末しておけばいいんだな。
シャオ:ちなみに、実験室の方も覗いてみるけど、どんな感じ?
GM:あちこちに記録用のカメラが備え付けてありますね。それから、片隅にネズミを入れていたと思われる檻がありますが、壊れてしまっています。
レイヴン:あ、そうだ。山本さん。タグ付きのネズミが研究所内のどこにいるとか調べられる小型の端末とかないんですかい?
山本(GM):位置まで厳密に管理する必要性がありませんでしたので、そういったシステムはありませんねぇ。
レイヴン:そっか。分かりました。ぷちっ。



というわけで、しらみつぶしに研究所内を探索。タグ付きネズミを探すことになる。まず、彼らが向かったのは、同じ地下にある書庫。

ここにも、2匹のタグ付きネズミが。真っ暗闇の中で始まる戦闘!
明かりはレイヴンが持ってきた懐中電灯と廊下からもれるわずかな明かりのみ。刹那が部屋の明かりを点けようとするが、ライトは壊れていて反応しない。 しかたなく、刹那とシャオは、熱映像対応のゴーグルを着用。
二度目の刹那の行動。一回狙ってから銃を撃つ。見事命中し、重傷を負わせる。
暗闇の中からネズミの反撃。レイヴンに向かって、弾が飛んでくる・・・が、出目が悪くて当たらず。
さらに、伊織に向かってもう一発弾が飛んで来て命中、微傷を受ける。

レイヴン:うわ!なんか飛んできましたぜ!?(笑)
伊織:反撃!・・・だけど、暗いなぁ。レイヴン、懐中電灯・・・
レイヴン:あたしの行動順はまだ回ってきてませんぜ(笑)
伊織:じゃあ、行動遅らせて、懐中電灯で照らしてもらうのを待つ。
レイヴン:それなら、あたしは今回、懐中電灯でネズミを照らし出す役に徹しますぜ。
伊織:照明班だな(笑)
GM:それなら・・・「低光量」ということにしてあげよう。ちなみに、懐中電灯で照らすとネズミの姿が分かるけど、この2匹は体自体が改造されてて、背中に銃が埋め込まれているみたいです。

行動を遅らせていた伊織の行動順。ネズミとの距離があるため、気絶弾を込めてあるベレッタを抜いて射撃・・・するが、修正が厳しく当たらず。
次は、シャオの行動順。だが・・・

シャオ:あたし、後ろに隠れるぅ!
伊織:おいおい。
シャオ:だって、なんか飛んできたじゃん?
伊織:近づけば飛んでこないって。
シャオ:暗いとこに近づきたくない〜。それに、二匹いるんだよ?両方が襲ってきたら大変じゃん。やだ。後ろに隠れる。

ということで、シャオは様子見。接近戦は下手に仕掛けると反撃受けるからね〜。まぁ、妥当な判断かな?
さて、3回目の刹那の行動。狙って射撃は命中。ネズミは瀕死に。
同時に、再びネズミから弾が飛んでくる。目標は刹那とレイヴン。だが、ともに打ち消されて無傷だった。

GM:次のターンになりま〜す。イニシアティブふってくださ〜い。
レイヴン:あ〜!!今回、あたしゃ、8ですぜ?(つっぷす)
シャオ:レイヴンさん、レイヴンさん、あたしも10だから、似たようなもの♪
刹那:あ、元気になった(笑)
GM:で、セツ兄は?
刹那:22。
レイヴン:(再びつっぷす)
伊織:(刹那に)苦労も何も知らないやつだな。
刹那:苦労もなにもって!あのね!俺は命削ってるんですけど!!(笑)
シャオ:あたし、命削っても駄目なんだけど・・・?
刹那:うん、シャオは命削っちゃ駄目だろ?
シャオ:一生懸命、魔力費やしても、1D6しか増えてないの。お金で買えないもん、あたしは。
刹那:買っちゃ駄目だろ?魔力減るだから。俺なんか、魔法使いの目で見たら、きっと消え入りそうなオーラだろうな(笑)エッセンス残り1.5だし。

飛びぬけた速さで動いた刹那が撃った弾丸が、ネズミの片方を打ち落とす。
次に動いたのは伊織。距離があるため、今回もベレッタで射撃。1発目は外すも2発目が命中。でも、込められていたのは気絶弾(笑)

GM:では、微傷精神ダメージいただきました。
伊織:・・・・あれ?
シャオ:なんで、気絶弾なんかこめてるんだよぉ!普通の弾で撃てば良かったのにぃ!
伊織:いや、景気よく当たったら景気よく気絶するかなぁと思って。
シャオ:違うよぉっ!
伊織:飛び道具めったに使わんからわからんかった(笑)やっぱり、似合わない。
シャオ:気絶弾なんかさっさととって、普通の弾こめて!(笑)

2度目の刹那の行動で軽傷ダメージをネズミに与える。
ネズミの必死の反撃の銃弾は、やはり当たらず・・・(泣)
シャオは接近戦をあきらめて、レイヴンから懐中電灯を受け取って照明係を担当。
手が空いたレイヴンは、銃を抜いて撃つ。目標値11に挑戦し、2個成功させる。

GM:ネズミは・・・ダメージ打ち消せません。重傷をもらって・・・あ、また1マス残った(笑)
レイヴン:あたし、どうも、とどめは刺せないみたいですねぇ。
伊織:・・・さっきの気絶弾が・・・
シャオ:そうだよ!さっきのが気絶弾じゃなかったら、とどめさせてたのに!(笑)
レイヴン:お前のせいか!!
伊織:どうも、銃は不慣れでさぁ(笑)
シャオ:策略だよ、絶対(笑)
レイヴン:でも、あたし、何の改造もせずに今のを命中させたのって、すごいやね!

伊織は銃の弾を変えて行動終わり。
次の刹那の銃弾でネズミは打ち落とされ、戦闘終了!



かくして、地下の捜索を終え、1階へと移る。トイレ、シャワー室、ロッカー室などを覗いてみるが、特に気になることはなかった。
食堂を抜け、台所にやってきた彼らは、開いたままの冷蔵庫を発見。

伊織:なんで開いてるんだ?この冷蔵庫?
GM:確かに、そう簡単にネズミが開けられるような感じの冷蔵庫ではないね。
伊織:誰か、人が残っていて、開けたのか?
シャオ:ネズミがかじってるうちにパッキンが弱くなったのかもしれないよ?おっきな、ネズミはいる?
GM:タグ付きは、見当たりません。
伊織:カメラは?
GM:カメラはあるよ?たいていどこにでも。
レイヴン:じゃあ、過去履歴でキッチンの様子を見てみますかい?冷蔵庫の扉を誰が開けたのか気になる?
伊織:気になる、気になる。
レイヴン:警備員室に戻って、画像検索しますか。ついでに白骨の正体も調べなきゃいけないし。

ということで、再び場所移動。警備員室へ。
台所の警備カメラの画像データを呼び出し、探っていく。そして・・・

レイヴン:12日前のデータ!
GM:ちょっと変った映像を発見。キッチンの入り口の方から、カーテンかシーツか、大きな布をすっぽりとかぶった人物が入ってくる。
レイヴン:は?何者だ?こいつ。・・・顔は?
GM:十代後半くらいの少年みたいです。
レイヴン:で、そいつはなにをしてるの?
GM:冷蔵庫を開けて、中のものを引っ張り出して食べてる。その周りにネズミがちょろちょろしてるけど。タグ付きもいるね。
レイヴン:・・・何者だ?こいつ・・。
刹那:タグ付きが一緒にいる?なのに、攻撃しない?
GM:うん。攻撃してない。
シャオ:おかしいよ、そいつ。
GM:纏ってる布には、しみがいっぱいついてるね。
伊織:えっと、何日前だっけ?
レイヴン:十二日前。
伊織:それと同じ日の地下の研究室の映像を見てみよう。あ、この少年の顔、山本さんにデータ転送できないかな?
レイヴン:この映像データ、あたしのデッキの中におさめておく。ファイル名「12日前」ということで。
GM:うん、別に支障なくできるよ。さて、地下研究室の方ですが、同じ頃の時間には、白骨が散らばってたあたりにネズミがいっぱい群がっています。
レイヴン:うわ・・・。巻き戻し!巻き戻し!・・・・食ってるよ、やっぱり・・・
GM:巻き戻した。13日前の夜に、山波さんらしき人物が部屋にいる映像を発見した。ガラス窓があったあたりで、実験室の方を見てるような様子ですね。と、突然慌てたような表情でガラス窓から離れます。
レイヴン:ん?
GM:画面の左の方、実験室のある方なんだけど、そっちからネズミの大群が山波に飛び掛かってくる!
刹那:タグ付き?
GM:タグ付きですね。それと同時に、部屋のライトが壊れたらしく、画面が暗くなります。
レイヴン:・・・電気が消えてて良かったような気がする・・・
GM:画像をさらに先に進めていくと、襲い掛かってきたネズミの中に、他よりも少し大き目なのが一体いたんですが、それが群れから離れて画面の外に出て、しばらくしてかわりに男の子が戻ってきた。
シャオ:へ?それって、人体実験?
GM:さっきの台所に現れた少年ですね。布はまとってないんで、体が見えますが、あちこちサイバーウェアで改造されてます。
シャオ:戻ってきてなにしてるの?
GM:しばらくうろうろした後、部屋から出ていった。
シャオ:他のネズミ達は?
GM:何匹かは彼の後についていった。その時に、少年の耳にもタグがついているのが見えるんだけど、「No、Z-001」って書いてある。
レイヴン:その番号については、後で調べてみよう。それから・・・同じ時間帯の実験室の方の映像が見てみたいんですが。ネズミが襲い掛かっていく直前くらいの。
GM:大きなネズミと少し小さ目のネズミが戦ってる映像が映し出されます。床には死んでるネズミが転がってたりもしますね。やがて、大きなネズミが他のネズミを先導するといった雰囲気で、突然ガラス窓の方に向かって襲い掛かっていく。

レイヴンは、端末を操作し、いったん切っていた防犯カメラを再び作動させる。まだ、訪れていない部屋のカメラの映像を順に見ていって、二階にある研究室の一室にうずくまる人影を発見。そこには、残るネズミ達も一緒にいるようだった。

シャオ:うわぁ・・いるよぉ。怖い〜。セツ兄ちゃんの後ろについていこっと。ホラー怖い〜。
GM:同じ研究室の前の廊下あたりを一匹走ってたりもする。
シャオ:じゃあ、二階いこっかぁ。
伊織:その前に、怪我の応急手当てして。
シャオ:あ、忘れてた。つばつけて治してもいい?(笑)
レイヴン:「Z-001」について調べたいんですが、それはやっぱり事務室?
GM:そうですね。
レイヴン:皆さん、先に二階いってますかい?あたしは事務室で調べていきますんで。
GM:それじゃあ、レイヴンは事務室、残りは二階でよろしい?
レイヴン:終わったら、あたしも行きますんで。二階に。



GM:二階に上がってきました。エレベーターホールは薄暗いです。見上げると、ライトは壊れてしまっています。非常用のライトは点いているので、真っ暗闇ではないですが。「低光量」くらいかな?
シャオ:こわ〜〜〜〜。
GM:どこに向かいます?
シャオ:とりあえず、廊下の様子をうかがってみるけど。
GM:小さなネズミはたくさんいますが、タグ付きはどこに行ったか、見当たりませんね。
シャオ:部屋の扉は開いてるの?
GM:うん、全部開いてるね。
シャオ:う〜〜・・・どうしようかなぁ。



GM:迷ってるようなので、事務室の方、処理しておきましょう。
レイヴン:はいはい。
GM:「No,Z-001」で検索するんだよね?コンピューター技能で判定して・・成功だね?そしたら、そういう実験体のデータは、研究所の公式な資料の中には見当たりません。ただ、山波さん個人のデータベースが別に存在してるようですが。
レイヴン:(マトリックスに)入り込まなきゃ、わからないかな?あ!山波スティックをかざす!(笑)
GM:かざしてどうする(笑)
刹那(乱入):「なにもおこらない」(笑)
シャオ(乱入):ウルト○マンとかじゃないんだから(笑)
レイヴン:いや、端末に認識させて、それで検索する。
GM:そうしたら、実験体データの一覧が表示されます。「No,Z-001」に関しての基本データですが、「人間型」と「ネズミ型」という二つのデータが記録されています。
レイヴン:は?
GM:あと、備考欄に「シェイプシフター」と書いてあります。埋め込まれているサイバーウェアは、強化反射神経やらスパーやら皮膚装甲やらたくさんたくさん埋め込まれているようですね。
レイヴン:・・・要するに、とてもつよいというわけですね?
GM:かなり、限界まで埋め込まれているようです。
レイヴン:もとは人間?「シェイプシフター」というのを検索しよう。
GM:いわゆる「クリッター」、「覚醒種」と言われるものの一種で、「狼男」などの人間の姿に変ることのできる動物です。
シャオ(乱入):ネズミ男!(笑)
レイヴン:そのデータは、あたしのデッキに移しておきましょう。
GM:あと、いろいろ調べてたら、山波さんの金銭関係の出入りなんかのデータも見つかるんだけど、あまり評判のよろしくない組織と取り引きをしばしばしてたみたいで、映像チップなどを売っていたようです。そちら方面から、シェイプシフターも入手したようですが。
レイヴン:そのあたりのデータも、取って置こう。・・・もう、こいつ、死んでるけど。あとで、山本さんに提出しよう。・・・さて、二階に向かいましょうかね。



その頃、二階では、まず手近にあった倉庫や実験室から探索を開始していた。
そこでは、特に何も見つからなかった。
残るは、うずくまる人影があった研究室のみ。

シャオ:ん〜と、人影があった研究室の他にも部屋が並んでるんだよね。扉は?
GM:全部開いてるよ。
シャオ:それを、音がしない様にゆっくりと全部閉めて回って〜。
伊織:忍び足で奥の研究室の前まで行こう。懐中電灯は?
シャオ:へ?・・・あぁ、あたしが持ってるんだったね。でも、そしたらあたし、攻撃できないじゃん?いや、蹴りだから出来るか?明かり、動くけど(笑)
伊織:刹那の銃に結び付けるとか(笑)
刹那:・・・・自分のことは考えないんだな?お前の頭に括り付けたらどうだ?
伊織:動くぞ?
GM:ねぇ・・・扉の前でもめてるの?中の人、気づいちゃうけど?(笑)
伊織:あ!いや、視線で会話してるんだよ(笑)
シャオ:ねぇ、その部屋の扉、開いてるの?
GM:少しだけね。ネズミが出入りできるくらいだけ。
シャオ:電気つけたいんだけど・・・事務室から操作できないかな?おいちゃんの携帯に連絡してみよ。
GM:ん〜、直接照明が操作できる様にはなってないみたいだね。それぞれの部屋でつけるしかない。
シャオ:そうなの〜?・・・もういいや、突入しよ。おいちゃんも、早くおいで?
レイヴン:あたしですかい?わかりやした。今行きますんで。
シャオ:はい、懐中電灯。よろしくね。
レイヴン:この階の懐中電灯も持ってきて、二本一緒に持ちましょう。・・・持ちにくいから縛りたいですねぇ。引越し後だからその辺にひもでも転がってませんかね?なかったら、あたしのデータジャックのコードで縛りましょう。(笑)

全員合流して、研究室の中に飛び込む!
不意打ち判定に成功し、中にいた少年とネズミ3匹(廊下にいたのも合流していた)は反応できない。
(ボス戦だというのに、GMのダイス運の悪いことといったら・・・くそぅ)

GM:部屋の中には、シーツをかぶった少年とネズミが三匹。ネズミのうち一匹は、しっぽが鞭になっているタイプですね。
シャオ:いや〜〜!!あたし、あれ、いや!!嫌い!
GM:あとは、装甲の厚そうなタイプだね。少年の爪もナイフのように尖ってる。それから、少年のかぶってるシーツには血のしみがどす黒く染み付いていて、顔を上げた少年の瞳には、狂気が感じられます。
シャオ:いやぁ〜〜、狂ってる・・・

誰よりも早く刹那の銃が火を噴く。狙いはしっぽが鞭に改造されているネズミ。二発の銃弾が叩き込まれ、さらに、レイヴンの銃弾が追い討ちをかけて、瞬殺。
それを確かめ、シャオが少年に蹴りかかる。これはダメージは与えられなかったが、同時に伊織の刀が少年を襲う。かわしきれなかった少年の血が飛び散る。
二度目の刹那の行動。一発目を食らったネズミが勢いよく血を撒き散らしながら吹っ飛ぶ(一撃で死亡)。二発目は目標を変え、残る一匹にも傷を与える。
そして、少年が動いた。伊織にその爪を振りかざすが・・・伊織の刀が逆にその爪を折り飛ばす!(返り討ち〜)

シャオ:あたしの番♪蹴っていい?
GM:えっと(計算して)目標値4だね。
シャオ:え〜、つらいなぁ。
GM:つらいか?!それで、つらいって言うか?!少年の目標値、負傷やら2対1の修正やらで目標値9だよ?!
一同:(笑)
GM:あ〜〜〜ダイス目が悪いよぉ・・・駄目!ダメージを打ち消しきれないっ!死んだっ。
刹那:「だから、ネズミはきらいだって言ってるのよっ!」とか叫びながら蹴り殺したわけだな(笑)

残されたネズミも、続く攻撃に倒れる。
不意打ちって強力だよね・・・(泣)

GM:1ターンもたなかったか・・・
刹那:え?1ターンってたしか3秒だよね?すごく早い(笑)
GM:少年が息絶えると、その姿はネズミに戻ります。



レイヴン:山本さんに電話連絡を入れよう。もしもし?
山本(GM):はい?
レイヴン:ネズミ、一応全部片づけましたがね、一匹だけ人間に変身するやつがいましてね、その辺の詳しいデータもとっときましたんで、お渡ししますわ。
山本(GM):そうですか。わかりました。われわれもそちらに向かいます。
レイヴン:ヘリ?ヘリ?(妙に嬉しそう)
山本(GM):ヘリですか?ヘリ出すとお金かかるんですが(笑)
レイヴン:降りるの面倒くさいかな〜と(笑)まぁ、データ渡すんで、待ってますわ。
山本(GM):わかりました。まぁ、後処理の方は、上のほうとも相談しないといけませんが。
レイヴン:そうしてくだせぇ。
伊織:上にいったら、もみ消されるんじゃないのか?
シャオ:内緒にしといた方がいいんじゃないのぉ?
レイヴン:それは・・・あたしに隠しておいて後でおどせと言ってる?
刹那:・・・・別にそれでもいいけど・・・狙われるぞ?
伊織:今のままでもやばいかもな。・・・山本さんを消すか?(笑)
山本(GM):ふむ・・・もみ消した方がいいんでしょうかね・・・
刹那:山本さんのほうも狙われる可能性があるし。もみ消した方がいいかもな。
レイヴン:まぁ、そのあたりの処理は、山本さんにお任せしましょう。
山本(GM):わかりました。とりあえず、そちらにいきますので。
GM:しばらく待ってると、数人の研究員を連れて山本さんがやってきます。データなど、受け取りましょう。
山本(GM):お世話になりました。こちらが報酬の20万円です。後日、改めてご連絡差し上げると思いますので・・・
GM:ということで、山本さん達は、研究所内に入っていきました。

ちなみに、お金の単位についてですが、本来は「新円」という単位が使われているのですが、「1新円=約100円」というのがちょっと実感がわきにくいというGMのわがままで、そのまま「円」の単位をつかわせてもらってます。

GM:後日、再び山本さんから連絡が入ります。あの後、いろいろ調査した結果、やはり表沙汰にはしない方がいいだろうということになりまして、もみ消すことになりました、と。
レイヴン:やっぱりね。
GM:データなどを分析した結果、山波健吾氏は、実験体のネズミに更にサイバーウェアを埋め込んで戦わせて楽しんでいたようです。また、その映像を録画したデータチップを裏のルートからスプラッタ系の映像として売りさばいていたりもしていたようです。
シャオ:いや〜〜〜〜〜。
GM:それだけでは物足りなくなったのか、裏のルートで知り合った組織からシェイプシフターを入手したらしいです。そのシェイプシフターの狂気によって、強力な「動物支配」の能力が発揮され、それに支配されたネズミ達とともに逆襲した・・・というのが真相のようです。
山本(GM):こちらのデータはすべて抹消させていただきました。皆さんもくれぐれも口外いただかない様・・・
レイヴン:まぁね。信用問題に関わりますしね。そんなことはしませんよ。
GM:ということでした。おしまいっ!ごくろうさまでしたっ。


フェイズ2へ
ShadowRunトップページへ戻る